ソフトバンクグループがNVIDIAにArmを全部売却した目的と内容

ソフトバンクグループがNVIDIAにARM株を全部売却することが明らかになったのでメモしておきます。

プレスリリースから目的と内容を引用し、簡単にまとめておきます。

目的

ARMの再上場とNVIDIAの組み合わせを検討し、後者の方がARMの力を引き出し、ソフトバンクグループの向上に資すると判断。NVIDIA の戦略的な主要株主として Arm の⻑期的な成功に引き続きコミットしていく。

内容

  • Armの全株式をNVIDIAに売却
  • 取引価値は最大で400億ドル(約4.2兆円)
  • 契約時Armへ現金で20億ドル
  • クロージング時にソフトバンクグループとビジョンファンドに現金で100億ドル、215億ドルはNVIDIA の普通株式(44,366,423 株)
  • アーンアウトで最⼤ 50 億⽶ドル(Arm の業績が最終契約において規定された⼀定の財務指標を達成することを条件)
  • 他 15 億⽶ドル相当の NVIDIA 株式報酬が Arm の従業員に付与
  • 215 億⽶ドルに相当する NVIDIA 普通株式の数(44,366,423 株)は、1 株当たり 484.6007 ⽶ドル(2020 年 9 ⽉ 10 ⽇に終了した連続した 30 取引⽇の同社普通株式終値の平均
  • 本取引の完了後、ソフトバンクグループは合計で NVIDIA の発⾏済み株式(⾃⼰株式を除きます。)の約 6.7〜8.1%を保有する

 

ソフトバンクグループのプレスリリースでより詳細な情報を入手することができました。

2016年9月に310億ドルで買ったArmを400億ドルで売却。

私がちょうどVTIを買ったタイミングと一緒ですね。当時112ドルが今は170ドルなので、Armよりリターンは良いです。

ちなみに400億ドルはマックスであり、アーンアウトと呼ばれる業績に応じた後払いを含めての金額になります。

金額だけ分かりやすく書くとこうです。

  • 20億ドル(Armに現金)
  • 100億+215億ドル(SBGに現金とNIVIDIA株)
  • 50億ドル(アーンアウト)
  • 15億ドル(Armの従業員へ)

売却のNVIDIA基準株価は484.6ドルで、この記事を書いている時点(9月14日)で486.58ドルなので、ほとんど差はありません。

これってクロージングするときにNVIDIA株が二倍とかになってたら、その分儲かるという理解でいいのかな、、逆もまた然りですが。。

この取引の完了は、2022年3月頃とされているので、今後NVIDIAがどうなっていくかも楽しみです。

これでより一層ソフトバンクグループを通じて、米国株に投資するという構図が明確になってきました。

元々半導体株に興味があったので、NVIDIAの株を保有することになったのは個人的には良いと思っています。

これで儲けたお金で今度はソフトバンクグループを買ってしまうのでしょうか

英語版の方が詳しく書かれています。

SoftBank founder Masayoshi Son has considered a management buyout of his company since at least 2015, when talks on financing with an overseas partner fell through. The idea of taking the company private has been fueled by a persistent gap between the company’s market valuation and the worth of its holdings, which include Alibaba Group Holding Ltd.

ソフトバンクグループの動向は今後も目が離せません。

引き続き株主としてウォッチし続けたいと思います。