明け方急に目を覚まし、心拍数が急上昇する。今は何時か、今日は仕事か、、いや、土曜だった。仕事が休みなのになんでこんな思いをしなくてはならないのか。
みなさんもこんな経験をしたことがあるだろう。
当時はアップルウォッチで心拍数を測っていなかったし睡眠記録も取っていなかったが、もしつけていれば異常値が記録されていたはずだ。
何なら心拍数の異常を警告された可能性すらある。
私は朝が苦手だった。
学校や会社は朝に始まるので無理やり朝起きていたが、朝は体調が悪かった。
特に仕事はストレスの源だ。
ストレスが積み重なると睡眠にも影響を与え、夢にも仕事が姿を現した。
夜中に何度も目覚めたり、明け方に急に目を覚ましたりすることがあった。
その度に心拍数を急上昇させて、その日が仕事がどうか即座に判断する。
毎朝起きるたびに心拍数を上げていては身体が持たない。
どんなに好きな曲もひとたび目覚ましの曲に設定すれば、一生嫌いな曲となる。
起きる度に心拍数が上がらない世界。
目覚ましも必要のない世界。
そんな世界があったらどんなに幸せだろうか。
この憧れがサラリーマンを辞める一つのきっかけとなった。
そんなに毎日朝から晩まで働く必要はあるか。
いや、ない。
アルバイトでもして生活費さえ稼いでいれば、老後資金は資産運用で何とかなるのではないか。
たぶん、なる。
私は2つの人生を天秤にかけた。
- 起床時に心拍数が上がる人生
- 起床時に心拍数が上がらない人生
そして私は給与とサラリーパースンという肩書きと引き換えに、心拍数が下がる人生を選んだ。
苦渋の選択ではあったが、この人生を選んで今は良かったと思っている。
毎朝穏やかな目覚めを迎えられるのは幸せなことだ。
サラリーパースン時代は、朝がやってくるのが嫌で仕方なく、よく夜更かししていた。
そして翌朝は寝不足で迎え、さらに仕事が辛くなるという悪循環。
特に日曜の夜は、まるでそれが人生最後の夜であるかのように大切に過ごした。
しかし今では夜更かししたらその分遅く起きればいいし、そもそも朝がやってくるのが嫌ではない。
朝が来るのが嫌でなければ、早く眠るのが惜しくない。こうして規則正しいリズムは刻まれる。
さらに、朝早く起きても全く問題ないことも分かってきた。
今までのだるさや辛さは何だったのか。
朝早く起きるのが辛いDNAを持っていたのではなくて、会社に行くのが辛いDNAを持っていただけなのか。
なるほど。
いろいろ自分で試してみて、初めてわかることがある。
今私の心拍数を急上昇させるのは、インターバル走と米国株の急落くらいだ。
毎日意味もなく心拍数を上昇させることがなくなり、寿命もいくらか伸びたはずだ。
日々の生活を振り返ると、これはちょっと辛いな、嫌だな、ということが誰しもある。
それらがない人生を想像してみる。
それはほんの少し勤務時間を短くしてみることかもしれないし、何かをすっぱりとやめてみることかもしれない。
そのためにはどうすればいいのか。
お金があれば解決できるのか、
勇気があれば解決できるのか、
何なのか。
あぁこんな生活いいなぁ。という憧れを持つ。
目覚ましをかけない朝。
心拍数を上昇させない朝。
幸せは人それぞれだ。