中学受験が大人気だが、高校受験がコスパが良い

日経新聞を読んでいたら、中学受験が人気で私立中学の受験者数はリーマンショック前のピークに接近していることがわかりました。

森上教育研究所(東京・千代田)の集計によると、首都圏の私立中学入試が集中する2月1日に受験した小学生は2022年が4万1911人。リーマン・ショック前の07年のピーク(4万3716人)に接近している。小学校卒業生に占める受験者の比率は14.6%と直近の底だった15年比で2.4ポイント伸長。国立中や公立の中高一貫校を含めれば、受験者はさらに増える。

この記事によると、受験獲得競争で一番強いのはSAPIXで、開成中(東京・荒川)や桜蔭中(東京・文京)など最難関中学の合格者の5割超をSAPIXの生徒が占めるそうです。2位は早稲アカだそうですが、最難関中学の合格者はSAPIXの半分くらいだそうです。

中学受験が人気な理由は2つあります。

  1. 一般的な公立中と私立中の教育格差が広がっているとの懸念
  2. 大学入試の「難化」

例えば、私立中学はコロナ禍のオンライン授業に柔軟に対応しましたが、公立中は休校に追い込まれたケースがありました。もちろん、今は状況は異なると思いますが、不測の事態への対応は、私立の方が柔軟に対応できるかもしれません。

また、文部科学省が16年度から、定員を超過した私大に補助金を不交付とする基準を厳格化しました。合格者を絞り込んだ影響で有名私大の入試難易度が上昇したため、大学附属の中高一貫校の人気が上昇した背景があります。

このように、中学受験が大人気で塾にとっては良い話ではありますが、親にとっては悩ましい話です。

私は子どもがいないのでなんとも言えませんが、個人的には高校受験を頑張ればいい派に属しています。

コスパで考える学歴攻略法(新潮新書)でも高校入試の方がコスパが良いことが紹介されています。

東京の場合だと優秀層が中学受験で抜けるので、上位層が抜けた母集団で競争すれば勝ちやすくなります。

また、早稲田や慶応の付属校も中学受験で入るより、高校受験で入る方が簡単だと言われています。

英語に関して言えば、中学受験する代わりに早めに英語の学習を開始して、中学レベルの文法を早期にマスターし、英検2級を取得してしまえば、無双するでしょう。

ただし、文法問題や書き換え問題などは少し独特なパターンがあるので、これは塾などで使われる中学3年生の発展編のテキストをやるのが良いと思われます。

確かに英検2級を中学生で取得するのは簡単ではありません。

しかし、中学受験の労力の一部を英語に割り振れば、その可能性はかなり高まるはずです。

最終的に大事なのは、どこの大学にいくかです。

中学で英検2級を取得できれば、大学入試に向けてもかなり有利な戦いができることは間違いありません。

このように、中学受験が人気になればなるほど高校入試が戦いやすくなると思うので、逆に高校入試で難関高を目指すのがコスパが良いのかもしれないと思うのでした。