ULTRA-TRAIL Mt.FUJI(UTMF) 2019に出た感想

私の趣味の一つはジョギングですが、年に数回エキサイティングなレースに出ます。それは100マイル(約170㎞)の山道を走破するレースです。

2013年から海外で本格的に取り組み、今年で6年目になります。

日本で今最も有名なレースはUTMF(ウルトラトレイルマウントフジ)でしょうか。

私はこれまで4回出場していますが、今回は2019年のUTMFの模様をお伝えします。

どんなレースか知りたい方は、こちらの以下の動画をご覧ください。

英語、フランス語、中国語、ロシア語、ドイツ語が学べます。最近、中国の選手たちがめちゃくちゃ強いんですよね。

私の今の取り組みの一つは、死ぬまでに一つでも多くのトレイルレースに出ることです。レース中に死ぬリスクもあるけど、それはそれで本望です。

サラリーマンやってるときに死ぬより、はるかにましでしょう。

なぜこんなことをやっているかと言うと、私の奥深くに眠る様々な能力を発掘することと、自分の脚を使ってしか踏み込めない境地に到達することに興味があるからです。

今英語を一生懸命勉強しながら体力作りをしているのは、この趣味を思う存分楽しみたいからです。(ほんまかいな)

 

この100マイルのレースを楽に完走できる体力をつければ、その分余裕を持ってレースを楽しむことができます。

そして、人生がイージーモードになります。

レース中はとにかく辛いことが多いです。

このNHKのドキュメンタリー見ててもそうですね、最後の方は感情の発露が激しくなって泣いたり、後から追いかけられることを異様に気にしたり。

しかし、その辛さの中に「生への欲求」があります。

痛い、苦しい、寒い、空腹、のどが渇いた、眠い、、こうしたことを身体が訴えてくるのは、生きるためなのです。

あぁ身体は一生懸命生きようとしているのか。

「死」へと近づく過程で感じる「生」への欲求。

この体験こそが生きる希望につながります。

分かるかなあ?わかる人にはわかるはず。

今回のレースは、雨、そして、雪。

このため途中で中止となりました。

もうとにかく寒かった。。

途中低体温症になりかけたので、途中の休憩所の精進湖で毛布にくるまって寝ていました。

ガクガクブルブル震えながら、もうやめようかと思っていたくらいです。

NHKのドキュメンタリーを見ていても、トップ選手でさえ寒さで苦しんでいるようでした。

Freezing, when is sunrise? when is sunrise?

 

女性の選手の丹羽さんは、世界でも活躍されている選手なのですが、それでも寒さと辛さで泣きながら走っていましたね。衝撃でした。

そら、私だって毛布にくるまって泣きますよ。

ほんと、泣きたくなります。

その寒さと関係あるのか分かりませんが、昼間でもとにかく眠かった。これはエネルギー切れだったからかもしれません。

エネルギー切れ→動きが鈍くなる→眠い→寒い→泣きたい。

というまさに負のスパイラルに陥ってました。

「あれ、私、今、何やってんの?」「私は今どこにいるの?」となります。

100マイルウルトラランナーが必ずレース直面する「あるある」です。

こういう極限状態を経験しておくと、日々の生活がなんとも平和でありがたく感じられるようになります。

あぁ、水がおいしい、食事がおいしい、寒くない、痛くない、眠くない。

幸せだ。

私は、今まで何に悩んでいたのだろう。

SPXLが暴落した?

ええじゃないか。

サラリーマン辞めた?

さらにええじゃないか。

今こうして生きているだけでええじゃないか。

そんな平和な気持ちになれるのです。

このレースは、僕を自然な状態に戻してくれるのです。

たまには自然に帰る。

そうすると、なぜか生きる気力が湧いてくるのです。